書(小説)

2009年10月 7日 (水)

化物語 (上)(下)

西尾作品を読むのは戯言シリーズ以来だなー。

化物語(上)/西尾維新 [講談社BOX]
化物語(下)/西尾維新 [講談社BOX]
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高校生の主人公が次々と遭遇する怪異、その中心である女の子達との交流を描いたショートストーリー集です。 戯言シリーズが「異能力者達による闘争劇」だとすると、こちらは「変人達による漫才劇」ってくらいライトなノリかなヽ(´ー`)ノ


「で、阿良々木先輩。私は何をすればいい?」
「ああ、そうだったな。楽しい雑談に興じている場合じゃなかった」
「脱げばいいのか?」
「だからなんでお前はそんな脱ぎたがりなんだよ!」
「無論、脱がせてくれても構わないが」
「受動態か能動態かの話をしてんじゃねえ! お前は僕の中学一年生の頃の妄想が具現化した姿なのか!?」
「私は明るいエロを追求する者だ」
「お前の主義主張なんかどうでもいいよ……」
「ではこう言い換えよう。私は明るいエロスを追求する妖精だ」
「なんてことだ! エロをエロス、者を妖精と言い換えただけで、なんだか崇高なことを言われているような気が……してこない!」


流石は趣味で書いただけあってストーリーとしての深みは全くないけど、至るところに散りばめられたボケ→ツッコミの多段階コンボにはすげぇと唸らざるを得ないな!マニアックすぎるwww

小説を読みながらこんなに笑ったのは久しぶり。


上巻は「ひたぎクラブ」と「まよいマイマイ」「するがモンキー」で、下巻は「なでこスネーク」「つばさキャット」を収録。 特にえろっ子スポーツ少女ヽ(´ー`)ノ神原駿河が出る「するがモンキー」以降の面白さは半端ねえ! こいつダメ人間過ぎるwww




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2009年10月 3日 (土)

俺の妹がこんなに可愛いわけがない

わっはっは、薄っぺらな話だなヽ(´ー`)ノ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない/伏見つかさ [電撃文庫]
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成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗で雑誌の読モまでこなす完璧超人の妹が、実はすごいオタクで―――なんてのに巻き込まれる兄の話です。

ライトノベルだと西尾維新の一連の作品とか、凉宮さんのアレとか「半分の月がのぼる空」あたりは読んだことのある私ですが、いやあ過去に類を見ないほど薄っぺらい話だった。
だが確かに面白いわ!妹のオタトークに振り回される主人公が悲惨すぎるwww

前半戦はかなり笑いを抑えるのに苦労したってのもあるんだけど、電車の中でこれを読むってなんて拷問? おれマゾ? ねぇマゾなの? と自問してしまったヽ(´ー`)ノ 続きは買わないと思う。

完全にオタ向け。
一般人は火傷するぜ?




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2009年9月30日 (水)

革命戦争回顧録

これは意外に思われるかもしれませんが、私はキューバの革命闘争についてはフィデロ・カストロ(いわゆるカストロ議長)の事は割と知ってても、エルネスト・ゲバラの事は「一緒に闘ってたヒト」くらいしか知らなかったんです。

だからなんで彼が若者のイコンとして祭り上げられ、あまつさえTシャツのデザイン(笑)にまでなるに至ったのか、不思議だったんだ。


革命戦争回顧録/チェ・ゲバラ [中公文庫]
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そんな訳で本著は、映画「チェ 28歳の革命」の原作です!
華々しい革命のイメージとは異なり、ここに記されているのは裏切り、飢餓や病気、厳しい戦闘、革命の本質を理解しない同胞との軋轢など、ゲバラ本人の生々しい苦悩の日々だ。

これが20代の頃だってんだから驚く。驚くべきイデオロギーの発露だ。日本人の我々には想像しにくいが、それ程までに軍事政権下の人々の暮らしは酷いモノだったのだろう。

なお、上で挙げた疑問の回答としてはこんな感じかな。

  • すげえイケメン
  • 39歳で処刑されるまで、各国の解放の為に戦い続けた
  • 理想を高く持ち、己の信じる正義を貫き通した
  • 早い段階から政策のビジョンを持ち、革命後の政府で実現した

なるほど、驚くほどに高潔で一本気な人となりだったのかな。なにより短命だったのがアイドル化に拍車をかけているんでしょうね!
イケメンだし!ヽ(´ー`)ノ


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なんだこのイケメン...




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2009年9月24日 (木)

アンブロークン アロー

フムン。

アンブロークン アロー 戦闘妖精・雪風/神林長平 [早川書房]
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異種知性体・ジャムと人間の30年以上に渡る戦争を描いたシリーズ3作目!
続編なので、「戦闘妖精・雪風」「グッドラック 戦闘妖精雪風」を先にオススメします。

このシリーズ読むの何年ぶりよ!?ってくらい長く停止していた作品ですが、ようやく続編リリースだ。 相変わらず繊細だがキレ味のある言葉使い、そしてケレン味あふれるキャラ間のやりとりは全く衰えてません。

というかむしろやりすぎなくらいで、ついに「人間とは何か」「リアルとは何か」と言ったテーマが哲学の領域に達していますヽ(´ー`)ノ もう好き放題ですね先生ヽ(´ー`)ノ

前作までにたっぷり詰め込まれた空戦の醍醐味があまりなくて残念。
でも終盤にかけてとんでもなくアツい展開がありシビレタよー!


そして10年ぶりの新刊なのに ま だ お わ ら な い 。


なお、今回最大のオモシロポイントは、雪風の擬人化であろう!
戦闘知性体・雪風が「疑似人格を作り出して」本作の主人公達にコンタクトを取ろうとする展開があるのですが、これがツボに入って最高でした。 マジメなファンなら見ただけで正気を失う、もしくは自我が崩壊する戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃんを思い出すに違いないヽ(´ー`)ノ

 




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2008年12月16日 (火)

ナイチンゲールの沈黙 上・下

いやー、前作「チーム・バチスタの栄光」よりも全然好きですよこれ!

ナイチンゲールの沈黙(上) [宝島社文庫]
ナイチンゲールの沈黙(下) [宝島社文庫]
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正直なところ、読者がいちばん楽しみにしているであろう「白鳥圭輔」こそが、前作における私の最大の障壁だったんです。ちょっとキャラクターがクドすぎて受け付けなかったんだよ。

ところが今回、この白鳥に対抗すべく投入された新キャラ「加納達也」がかなりいい仕事してまして、キャラごとのバランスがとてもいい配分なんです!
うんうん、俺これくらいのバランスが一番読みやすいかなー。


謎解き要素はほぼ皆無。誰でも真相にたどり着けるでしょう。
ストーリーがややリアリティさを欠いてるとは思うけど、それでも圧倒的な文章力!ぐいぐい読ませるね!


個人的には、今回の核でもある伝説の歌姫「水落冴子」がいい!
もう、うん、なんだ、セリフ回しがいちいちカッコええねん! 痺れるわー!

Neutral Air - チーム・バチスタの栄光(上)
Neutral Air - チーム・バチスタの栄光(下)




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2008年11月 4日 (火)

ラヴクラフト全集 別巻下

ラブクラフト全集のトリを務める上下巻、最後の下巻!

もうなんだ、凄く感慨深いなぁ......記念すべき第1巻が発行されてから、実に30年ですよ! 思えば数多の作品の中で「傑作」と呼べるものなんて片手で数えられるほどですが、マニアにはその雰囲気であるとか様式美がタマラナイんだよね!

ラヴクラフト全集 別巻下 (9) (創元推理文庫)
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じゃあ上巻に引続き解説ッ!

  • 石の男
    妻を寝取られそうになった夫が石化する液体を作ったんだけど、返り討ちにあって関係者全員石化ヽ(´ー`)ノあぼーん

  • 羽のある死神
    強力な毒を伝染するハエを使って知人を殺したんだけど、知人がハエに魂を取り込まれて襲ってくるという良作。なにこれマジ怖え!

  • 博物館の恐怖
    北極でカサカサになってた所を回収された「旧支配者」が、閉じ込められたり犬を食わされたり博物館に展示されたりする話。そりゃこれだけやりたい放題されたらフツー怒るっての!

  • 永劫より
    博物館で神官のミイラを展示してたら、ケースを壊して中を見た狂信者が石になったり死んだりしてたんだけど......臭いの? 臭かったの? 気絶するくらい臭かったの?(゚Д゚)

  • 墓地の恐怖
    とにかくつまらないの一言。

  • 山の木
    ヘンな木があった!!ヽ(`Д´)ノだからなんやねん!

  • すべての海が
    太陽が近づいてきて地球から海がなくなったので、人類は滅亡しました!という話! 何がいいたいねん!

  • 墓を暴く
    ゾンビパウダーを使って仮死状態から復活したら、その間に友達から改造人間にされてた!SATSUGAIしてやる! ......そんなノリ(笑)

  • アロンゾウ・タイパーの日記
    これも死ぬ直前まで日記を書き続けてるオッサンの話。そんな暇があったら逃げろよ。マジで。

  • エリュクスの壁のなかで
    透明の迷路に入ったら、外に出られなくなって死んだ(笑)

  • 夜の海
    あまりにも面白くなくて読み飛ばしたので覚えてない!ヽ(`Д´)ノ

うーん、やはり原典(ラブクラフトのペンによるもの)には遥かに及ばないというか、これじゃあデキの悪いアンソロジーみたいなもんじゃないか(;´Д`) H・ヒールドによる「石の男」~「永劫より」は骨のある作品だと思うので、マニアならギリギリ我慢できるかなーってとこでした!


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2008年10月26日 (日)

ラヴクラフト全集 別巻上

今になって思えば......うっかりラブクラフトに手を出したりしなければ、俺の人生ももっと華やかでチャラい感じになっていたんだろうと思うよ!ヽ(´ー`)ノ

ラヴクラフト全集 別巻上 (8) (創元推理文庫)
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ラブクラフト全集のトリを務める上下巻、まずは上巻です!
この上下巻はラブクラフトのペンによるものというよりは、彼が批評・添削・追記・代筆などを行った作品群が掲載されています。ですので、そのデキも実にピンキリという恐ろしいトラップなのですよ! あ、でも上巻はわりとクオリティ高い?

んじゃ解説!

  • 這い寄る混沌
    這い寄る混沌と言えばニャルラトテップ(Nyarlathotep)なのですが、別に登場しません。 どういうことやねん! しかも地球滅亡エンドとかちょっとウケます。

  • マーティン浜辺の恐怖
    今まで見たこともないような海の生き物を殺して展示してたら、その親分格が出てきて村全滅。ヒィー! 男たち vs 海の化け物の熱い綱引きには、全米が感動した。嘘。


  • 生き物にぶっかけると灰になる液体を教授にブチまけろ! 超駄作ヽ(´ー`)ノ 俺はぶっかけるなら違う液体がいいですね(何

  • 幽霊を喰らう者
    旅の途中で屋敷に泊めてもらったら幽霊が出た!でも突然現れた狼が幽霊を食べた! うん?(゚Д゚)駄作? 駄作なの?

  • 最愛の死者
    死体好き。 好き好き大好き超愛してる!で、死体にえっちな事してたらポリに追い回されたんで自殺した!えっちな事はいけないと思います。 駄作だよね?

  • 見えず、聞こえず、語れずとも
    目も耳も口も不自由なんだけど、タイプライターなら任せろ!な人が、イロイロされて今にも死にそうなのに淡々とタイプライターを打つという超絶技巧な話。 意味不明すぎるwww

  • 二本の黒い壜
    おじさんが死んだので田舎の教会に行ったら、なんでも墓地では死体が歩き回ってて...な話。 墓に刺さってる十字架がだんだん傾いていく緊張感ッ!

  • 最後の検査
    天才医師が病気の解明を急ぐあまり、人体実験を繰り返して破滅する話。 とりあえず最後は燃やしとけ!的なノリが全開の炎上エンド、これが笑えます。

  • イグの呪い
    夫がヘビを嫌いだから奥さんが気を使ってヘビを殺しちゃったんだけど、イグに呪われて最後はヘビみたいになったりする話。今回もっともクトゥルフ的であり、ストーリーのドライヴィング感も恐怖もMAXな傑作!

  • 電気処刑器
    電車の中で出会った人に、「自作の電気処刑器を試させてよ!ねえ、良いでしょ?聞いてんの?」と迫られるオソロシイ体験。絶対いやじゃー!

  • メドゥサの髪
    雨宿り先で、死してなお地下の墓の中から呪いを発し、絵や画家の体に髪を巻きつけてる女の話を聞くというストーリー。すごくラブクラフト臭がぷんぷんしてるので、きっと加筆の割合が大きいに違いありません。


  • 男の子が古代の鏡に閉じ込められちゃった!なんだこれ孔明の罠かー!?的な話。鏡の中と通信したりとかSF要素が強いですね。特に面白くはないですwww


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2008年10月25日 (土)

ウェディング・ドレス

第16回のメフィスト賞受賞作。

ウェディング・ドレス/黒田研二 (講談社文庫)
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しばらく読み進めれば「あ、叙述トリックや」と気付く、気付くのだけど、なかなかに真相に至れなくて手ごわかったです。

ん、まぁ、あれかな。 密室トリックはイマイチだし、ストーリー展開もあまり好きじゃないかな! でも終盤で一気に紐解かれる叙述トリックの内容と、回収される伏線の鮮やかさはなかなかのものだと思いました!

多分俺、メフィスト賞は根本的に肌に合わないんだと思うね!


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2008年10月15日 (水)

陽気なギャングが地球を回す

あ、面白いんじゃない?

陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎 [祥伝社文庫]
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映画化されましたね!
本屋大賞を受賞したってのと、頭カラッポでも楽しめそうな本をチョイスしたらこれになったんですけど、予想通りのオモシロさでした!

ええと、予想を超えるオモシロさではありませんでしたけどね。

いやーしかしなんだ、設定の荒唐無稽さはあるものの、劇中の台詞回しや伏線の回収の仕方などは素晴らしいです。特に最後の最後まで伏線が生かされていたのは好感が持てるし、売れるのもさもありなん、と思わせる力のある作品ですよ。


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2008年8月 4日 (月)

ちくま日本文学 柳田國男

柳田國男 [ちくま日本文学015]
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柳田國男って遥か昔に読んだ「遠野物語」が一番記憶に残ってるんだけど、なんだ、民俗学の権威みたいな人なんですねー。
※恥ずかしながら、実は幻想文学作家?くらいの認識でした(;´Д`)


でも、そのまさに「遠野物語」自体は文学に近い作品だし、その他にも「山の人生」「妹の力」「妖怪談義」などの、どちらかというと幻想文学に近い作品を多く排出している作家なんですよね。
そんなこんなですので、柳田國男というのは「日本人の宗教観念や精神性、神の在り処を明らかにしようとした探求者」であったのではないかと考えてます。


ま、そう難しいことはともかくとして、本書に収録されているのはどちらかというと「民俗学者」の部分が濃く出た作品が多くてですね、特に「酒の飲みようの変遷」なんて面白かったですよ!


誰ですか「やっぱり酒かよ」と思ったのは。


ヽ(´ー`)ノ




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2008年8月 3日 (日)

私の男

桜庭一樹といえば「赤朽葉家の伝説」の印象が強かったので、正直こんな作風もできるのか!!と驚いてしまいましたよ。


私の男/桜庭一樹 [文藝春秋]
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いやあ、ドロドロしてますねー。

まだ読み始める前、さてどんな話しかねー?と思ってパラパラとページをめくってみたら、「おとうさんの唾液でべとべとになった」みたいな記述があってドン引きしたんですがwww、そうですか、桜庭一樹は近親相姦モノもokな作家なのですね。


たぶんみんな、読了後にもういちど最初の方を読んでしまうんだろうねヽ(´ー`)ノ
途中で気付いて「おお!」て思ったのだけど、面白い構成だと思います。


さて、しかしながらこれが直木賞受賞か......
禁忌を取り扱ってるわけだし、誰にでもオススメできる作風じゃないんだけど、それでも受賞できちゃう世の中になったんだなぁ。 おれは子供とか周りに薦めにくい本に賞をあげるのはどうかと思うけどね!




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2008年2月 2日 (土)

チーム・バチスタの栄光(下)


チーム・バチスタの栄光(下)/海堂尊 [宝島社文庫]

しかし上巻と下巻でこうも雰囲気がガラッと変わるもんかね!
まるで「ひぐらしのなく頃に」の後半戦のようです。

さて下巻、いよいよ探偵役・白鳥が登場して一気に場を殺人事件としてのフィールドへいざなって行きます。

この白鳥というキャラクターが......んー、ミステリ的にはこういう突き抜けた探偵役というのはぜんぜんアリだし、荒唐無稽さもケタハズレで面白いけど、ちょっと作品の雰囲気からするとどうなのかなぁと思いますね。

それでもぜーんぶ駄目ってわけじゃなくて、上巻で最高潮に達したテンションの高さは最後の執刀シーンで存分に再現されますよ! この緊張感、手に汗握る展開はやはり目が離せませんっ。 悔しい...でも感じちゃう!みたいな。<わかんねえよ


こういうの個人差があるでしょうけど、白鳥は別に嫌いなキャラクターじゃないし、前半の異常なテンション、それから事件解決後の熱い展開、そして最後にニヤリとする流れなどほんといい作品だと思いますよ!

もっと早く読んでおくべきだったなぁ。


Neutral Air - チーム・バチスタの栄光(上)

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2008年1月28日 (月)

チーム・バチスタの栄光(上)


チーム・バチスタの栄光(上)/海堂尊 [宝島社文庫]

今更ですが、読んだよ!
まだ上巻のみですが、かなり良い手ごたえがありますね。ストーリーテリングも表現力もあるので、例えばちょっとした電車の待ち時間なんかに目を通しても、ぐんっ!と引きずり込まれるパワーがあります。

連続術中死の調査を開始してから、実際に手術に立ち会って現場を観察する流れはその表現力もあって非常にリアル。そして切れない緊張感の中、ついに起こる術中死。

さてコレは偶然か、殺人か。下巻が楽しみです。

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2008年1月 7日 (月)

ある愛の詩


ある愛の詩/新堂冬樹 [角川文庫]

これ新堂冬樹のことだから、タイトルに愛とかついててもものっそ悪い男の話なんやろうなぁ......と思って買った俺自爆ヽ(´ー`)ノとっても素敵なラブストーリーでした!

あらすじは色んなところで見れるだろうしドラマ化もされてるので省きますが、舞台となる小笠原の美しい自然がリアルなイメージで伝わってくる、確かな良作です。

特に海、海の描写がいいんだわ!
透き通る青、目の前を泳ぐ魚やきれいな貝殻など、まるで自分が見てきたかのような錯覚を覚えるほど丁寧に描かれているので、読後もすっきりいい気分。ええ話やなーとうっとりしながら自分も青い海にダイブして、イルカと泳いだり綺麗な女性とであっ(ry


<いや、それは妄想ですから(゚Д゚)


あーそれにしてもいいリハビリになりました!
なんか年末の私ってカタイ文章が読めない症候群みたいになってて、ビジネス書の類とかがまったく読めなかったんですよ。電車の中でも音楽に集中してるばかりでさすがに勿体無いし、部屋に積み上げた書籍の山は減らないし......で困ってたんですよね。

うん、たまには恋愛小説もいいもんですね。

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2008年1月 6日 (日)

チョコレート・アンダーグラウンド


チョコレート・アンダーグラウンド/アレックス シアラー [求龍堂]

本日五時以降チョコレートを禁止する

今後、チョコレートは何人にも売買してはならない。
ただし、適正な医師の証明書がある場合はこのかぎりではない。
それ以外の場合、菓子やチョコレートの販売は、これを禁止とする。
違反した者は、五千ポンドの罰金または懲役刑に処す。
これは行政命令である。

健全健康党発行
国民に選ばれた代表
(われわれは、よりよい健康及びよりよい歯のため、悪しき食生活による肥満や疾病の排除のために力をつくします)

ある日こんな法律が下されたら、もう大変!
チョコレートのみならず、飴やガム、ハチミツや砂糖まで処分されるんだから、甘党には大打撃! ケーキは味気ないスポンジの塊に、チョコレートバーはなんだかとてつもなく不味いモサモサした物に変わっちゃうワケです。

これは、そんなムチャな法律を執行した「健全健康党」に対し、レジスタンス活動を繰り広げる熱き男たちの物語であるッ!

んーッ!面白かったよ!

ページ数は多いけど、文字も大きいし会話が主体ですので、割とサクサク読めました。
ストーリーはまぁ、予想を裏切らない展開でわかりやすいし、そんでもラストはもうちょっと捻って欲しいなぁーという所ですが、子供向けとしては抜群によい内容ですよ!

これは子供が出来たら読ませてあげたい。
というかチョコレート食いたい(笑)

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2007年11月19日 (月)

電脳コイル (1)


少年少女のリアルな感情の動きを表現した、なかなか続きが楽しみなジュブナイルに仕上がってると思うよ!

電脳コイル (1)/宮村優子 [TOKUMA NOVELS Edge]
画像: 電脳コイル(1)

同名のアニメがあるけども、別にこっちが原作ってワケでもなく並列作品として存在しているようです。キャラクターは同じだけど、パワフルで元気が有り余ってる感じのアニメ版に比べ、こちらは嫉妬や焦りなどの感情がひしひしと伝わってくる、ややシリアスな作品となっています。

いまより少しだけ未来の202X年。小学生のあいだでは、ウェラブルコンピューター”電脳メガネ”が大流行していた。この”メガネ”をかけると、町のどこからでもインターネットに接続してデータをダウンロードし、必殺技を手に入れたり、実体はないのに本物そっくりの電脳ペットを飼ったり、子供たちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、”メガネ”を楽しめる時間には限りがあって……。
おお、メガネは13歳を越えると使えなくなるんだ......こういう「子供が子供でいられる時間には限りがある」的な舞台設定って好きですよ! あと神社と一般道路と学校はそれぞれドメインが違うから入れないとか、すげえ好きだ(笑)

独自展開で切り込まれるこの世界観、かなり面白かったので続きも買おうと思うよ!

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2007年11月 7日 (水)

赤朽葉家の伝説


大満足!
「桜庭一樹」という名を要チェック作家リストに加えることが脳内閣議で決定しました。

赤朽葉家の伝説/桜庭一樹 [東京創元社]

読み始めたらあっという間!

赤朽葉万葉が空を飛ぶ男を見たのは、十歳になったある夏のことだった。

から始まる鮮烈な冒頭は、いま読み直しても印象的! 魑魅魍魎を始め、神秘的なものや怪異がまだ世間に浸透していた「最後の神話の時代」から、赤朽葉瞳子や我々の生きる現代まで、たった半世紀でここまで時代は変わるものか!と驚きながら、ぐいぐい物語に引っ張られる感覚を楽しむことができました。

そして素晴らしいのは文章の彩る表現力。
山陰の山奥、鴉の濡れ羽色をした髪、赤朽葉、製鉄所の風景など、どのシーンにおいても、その風景が強烈な「色」を伴ってイメージできるんですね。 幽玄な雰囲気であったり、時にドロドロしていたりするんですけど、トータルで見れば、やはり美しい。


祖母の時代も、母の時代も、過ぎればみんな「神話」となっていく。それは現代から未来を生きる我々であっても例外ではないのでしょう。 今ここに感じる未来への期待も、変化していくことへの不安も、後の時代から見ればキラキラした美しいものに見えるのかもしれませんね!

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2007年10月29日 (月)

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん (2)


うっわ、これ......っ

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 善意の指針は悪意 (2)/入間人間 [電撃文庫]
画像 : 嘘つきみーくん2

驚いた事に作中の事件が、何一つ、完膚なきまで、解決してねえ!!!

うっわー、いや犯人と「僕」の間ではきっちり推理・証明・暴露してたりするんですが、「逮捕」などに代表される社会的な解決がまったくないんですよ。せめて死体くらいは発見させるかと思ったんですが......これは面白い展開だなぁ。

さて1巻も衝撃でしたが、今回もなかなかのクオリティ。

まーちゃんや「僕」の過去など、物語の背景が徐々に明るみに出てくるワケですが、そうなればなるほど「僕」の存在が悲壮感を帯びてくるあたりは相変わらず切ないなあ。 あ、そういえば1巻から執拗に隠されてきた「僕」の本名もちらちらと見え始めているワケですが、これがまた...

そりゃあ恋日先生もさめざめと泣くわなあ。

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2007年10月22日 (月)

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん (1)


大傑作! ハートフルコメディの最新作です!

嘘だけど。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸/入間人間 [電撃文庫]

ライトノベルらしい文章やキャラクター、だけどライトノベルらしくない暗黒ドロドロな設定、テンポのよい会話とマニアックなネタ、いずれにしてもかなりハイレベルな作品だと思いますよ!

暗い過去を持ち心を壊したまーちゃんと、同じ境遇にあって嘘をつくことでしか世界と向き合えないみーくんの織り成す物語は、痛々しいというより悲壮感の方が強い......んですけど、ハイテンションに嘘を繰り出すみーくんのやりとりがメチャクチャ面白くて、つい笑い声が出ちゃうんですよ。 これ電車の中で読むとやばいな(;´Д`)

そんなみーくんの存在ですが、本作を傑作レベルまで押し上げているのが、まさに彼の首尾一貫した態度だと思われます。 そこに愛情があるかどうかは関係なく、まーちゃんが世間の枠組みから逸脱し過ぎないよう、かといって彼女の自我を壊さないよう、必死になって守り抜こうとする姿は見てて気持ちいいです。


叙述トリックなどのミステリ的要素もありますが、こちらもなかなかの出来。なるほど話題になるだけはありますよ!

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吉永さん家のガーゴイル (10)


激闘(?)の上下巻、ひとまず決着ですかー。

吉永さん家のガーゴイル (10)/田口仙年堂 [ファミ通文庫]

前巻に引き続き、戦争が激化する昭和20年を駆け抜ける双葉。
現代で守護天使・ケルプと激しい戦闘を繰り広げる喜一郎。

そこに居るはずのないお互いが、それぞれの時代で新しい価値観を見出していくという対比が面白く、またどちらの時代も緊張感のある展開になっているので、あっという間に読んでしまった10巻でした!

もう今回は自動石像たちの独壇場ですね!

平和を守るために昭和で戦うドミニオンと、平成で戦うケルプ。どちらも強烈に男気を感じさせる戦いっぷりがメチャクチャカッコ良いんですよ! そしてついに復活を果たしたガーゴイルを含め、自動石像たちが上げる感情の爆発は、読み手の魂を震わせること請け合いです!


これは読み応えあった。やはりこのシリーズは外さないなあ。

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2007年10月16日 (火)

吉永さん家のガーゴイル (9)


吉永家の人々と、門番・ガーゴイルの織り成すハートフル・コメディ第9巻です。

吉永さん家のガーゴイル (9)/田口仙年堂 [ファミ通文庫]

このシリーズはクオリティが超安定しているので、安心買い!

戦争真っ最中の過去へのタイムスリップ、原因不明の完全停止をしてしまったガーゴイル、そして最強の敵の出現と、今回もバラエティに富んだ内容で満足! よくもまぁネタ尽きないもんだなぁと感心するスケールで、上下巻の構成になっています。


とくに新キャラの敵(なのか?)、これが強い強い!
御色町にはケルプ、オシリス、怪盗百色、デュラハンという鉄壁の錬金術防御網があるにもかかわらず、そのことごとくを退ける猛攻! 間違いなく過去最強と言える敵を前にして、下巻に向けて緊張感の高まる展開となっています。

やあ、これはすぐに10巻を買いに行かなくては...!

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2007年10月15日 (月)

涼宮ハルヒの分裂


あのアホみたいに社会現象になったアニメの後の最新作ということで、新しい試みに挑戦するなどの野心あふれる作品となってます。

涼宮ハルヒの分裂/谷川流 [角川スニーカー文庫]
分裂ジャケ

もうここまで各キャラが立ってたりすると、無理に変なギミックに凝ったりしないほうがストレートに面白さを感じられるのになぁ...という、涼宮ハルヒシリーズの最新刊です。

もうね、俺正直ハルヒとかどうでもいいんだ。
キョンが一人でしゃべってれば俺は満足だヽ(´ー`)ノ

むしろこのシリーズって、ハルヒが世界に干渉してあれこれ騒動を起こしているのではなく、「キョンの脳内願望が世界に干渉していて、その結果ハルヒが特殊能力を持っているように見える」というのが真相なんじゃないかなぁ......とすら感じています。

そんな世界の秘密に徐々に近づいている本作ですが、後半戦の次巻に向けて緊迫した展開が繰り広げられます。まぁ新キャラの「佐々木さん」も気になるところですが、個人的には「喜緑さん」がイチオシだったりするので、もっと彼女の出番をヨロシク!なのですヽ(´ー`)ノ

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2007年10月12日 (金)

狼と香辛料 �T


スパイス繋がりでヽ(´ー`)ノ

狼と香辛料/支倉凍砂 [電撃文庫]

あ、なかなか面白いわ!

「いかにもラノベ」的な表紙がなんとなく気に入らなくて、今まで食指が動かなかったんですけど、なるほどこれは各所で評判が良いだけはありますよ!

内容はファンタジー...というか、中世モノという感じ。こういう「神話がかろうじて生き残っていた時代」って、どんなテーマを取り扱っても物語に広がりが出るので好きです。

また、商人が主人公ということで、言葉や商品を武器にした交渉戦が繰り広げられるのも本作のポイントだと言えるでしょう!
コンパクトにまとめてはいますが、なかなかにスリリング。

それにしても...こいつら始終ラブラブだったな...

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2007年9月28日 (金)

鹿男あをによし


鹿男あをによし/万城目学 [幻冬舎]

「夜は短し歩けよ乙女」の森見登美彦と並んで、「脱力系」などと呼ばれています。
ずいぶん面白いと評判だったのですが、なるほど確かに面白いわ。最近はこういうのが流行ってるんですねえ。

序盤、登場人物が出揃ってくるあたりで、なんか「坊ちゃん」みたいになってきたぞ!?と身構えていたのですが、あんま関係なかったみたいです(;´Д`) 文章はリズム感がよくて歯切れも良い、伏線をラストに向けてまとめていくのも上手くやってると思うので、おおむね満足でした。


しかしながら主人公以外の登場人物、なんか存在意義の薄いヒトが多い......もうちょっと各キャラに深みを出してくれればもっと楽しめたんですけどね。

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2007年9月10日 (月)

ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 下


ひぐらしのなく頃に 第1話 鬼隠し編 下/竜騎士07 [講談社BOX]

講談社BOOK倶楽部:ひぐらしのなく頃に

『ひぐらしのく頃に』の世界へようこそ。 鬼隠し編は、この世界へあなたを誘うオープニングとなります。肩肘を張らず、どうか雛見沢での生活を満喫して下さい。

難易度は非常に高いですが、その手応えをお楽しみ下さい。


確か、これがゲーム本編での冒頭の言い回しだったかな。

今回はお待ちかね!
後半戦、暴力的なまでに突然現れるカタストロフィーがメインだ!

読み手は主人公・前原圭一に感情移入すればするほど恐怖を感じるという、きわめて悪質な仕組みなんですが、むしろ最初にどっぷり漬かってしまえば結構素直にこの物語を楽しむことができるでしょう!


ただ、上巻の時に「原作プレイ時のスピード感、恐怖感が減退してる」と感想を書きましたが、残念ながらそれが解消されることはありませんでした。しかし、原作をプレイ済みで漫画もアニメも見たことがあっても、それでもなお、小説として読んで面白い!
これは嬉しい収穫でした。


さてー、来月以降も「綿流し編」「祟殺し編」と続きますよ。


ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 上
ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編
ひぐらしのなく頃に礼

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2007年9月 6日 (木)

葉桜の季節に君を想うということ


ストーリーが語れない......なんとも罪作りな作風だなあ。

葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午 [文藝春秋]

おもしろかったですよ! ネットではけっこう辛口批評が多かったのですが、私は満足ですね。

叙述トリックってのは、鮮やかであればあるほど真相に至ったときの感動や驚愕が大きいものなのですが、その反面、物語性を損なわないようにするのが最大の難点だと思ってます。

その観点からすると、すごく残念なんだけど、本作は読み終わったあとに残るものがあんまりなかったです(;´Д`)


ただ本作は「叙述トリックであること」についてはズバ抜けてますよ!
トリックがわかった途端、いままでの伏線がパタパタと組みあがっていくリズム感の心地よさったらなかったですね。まさに瞬間芸ではありますが、この騙され方は悪くないです。

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2007年9月 3日 (月)

紅楼夢の殺人


次につながる、素敵な出会いだったよ。

紅楼夢の殺人/芦辺拓 [文藝春秋]

紅楼夢といえば、水滸伝とか三国志演義と並んで語られるほどの存在ながら、なんとなく今まで手を出しあぐねていたんですよ。

それがなんと「殺人」なんて冠がつくなんてね!
しかもこれがかなり面白い!

こういうのって原作を知らない分、どこまでが原作に忠実でどこからがオリジナルなのかよくわからず、評価のしようがないパターンって結構あると思うんですよ。 そういう点においてこの作品がよいところは、「原作にミステリ要素をプラスしてるよ!」というのを読者にアピールしつつも、ストーリーが希薄にならずに面白いという点でしょう!

これね、かなり真剣に推理したんだけど、惨敗でしたヽ(´ー`)ノ
主人公同様、最後のどんでん返しにやられちゃいましたねー。いやこれは面白かった。


それにしてもこの作品、舞台設定だけでもかなり面白いんですよ。ぜひとも原作を読んでその世界観を確認したいなぁと思います!

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2007年8月 8日 (水)

ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 上


原作プレイ済みなんだけど、ついつい買ってしまいました(;´Д`)
コレクター魂に火がついてきたかも(;´Д`)

ひぐらしのなく頃に 第1話 鬼隠し編 上/竜騎士07 [講談社BOX]

講談社BOOKS公式:ひぐらしのなく頃に

原作のちょっとアレ気味な絵柄と違い、独特の空気を漂わしているイラストレーターによる挿絵が素晴らしい。背景が鬼書き込まれてて圧倒です。

つーか鉈をもったレナの絵柄ではいちばんぐっっと来ましたよ!


さて内容の方ですが、もともとゲーム自体がサウンドノベルであるため、根底から覆るような修正は入ってないですね。終盤でやっとカタストロフィパートへ片足突っ込んできますが、上巻は基本的に前半のワイワイ楽しいパートが描かれていますので、ひょっとすると上巻でうんざりする人はいるかも知れません。


ちょっと残念に感じるところは、原作プレイ時のスピード感、恐怖感が減退してるコトかな!

この上巻、終盤において「ひぐらしのく頃に」シリーズ上最もユーザーに恐怖を植え付けたシーンの1つが収録されているのですが、せっかくのそのシーンも文章だけで淡々と語られてしまい、あまり恐怖を感じませんでしたね。

この辺、挿絵を入れるなどのテクニックで回避できるだけに、余計に残念!
下巻はいよいよお楽しみのカタストロフィパートですので、その辺がどうクリアされてるか期待です。


まぁ、なんですかね。
鬼隠し編であれば、シナリオまるまる体験版としてプレイできますので、未体験の方はそちらを試してみては如何でしょう?

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2007年4月29日 (日)

夜は短し歩けよ乙女

28日(土)は岡山の友人宅に泊まって、本日は京都に向かいましたよ!
んで電車のなかで読んだもの。


夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦 [角川書店]

http://www.kadokawa.co.jp/sp/200611-07/ (Official Site)


あっはっは、これは面白いですね!
中村佑介氏のイラストが印象的だったので購入しようかどうか迷っていたのですが、運良く後輩殿が貸してくれたのでラッキーでした♪

私としては久しぶりに読んだ恋愛モノというか、それでもかなりヘンテコリンではあるのですが、ちょっぴり気恥ずかしくて、読後感が非常に爽やかな作品。黒髪の乙女と偏屈な先輩(私)、それぞれの視点から交互に物語が語られ、ひと癖もふた癖もあるキャラクター達が跋扈するフシギな世界が展開されます。

文体やいいまわしが非常に大仰なので、そのアクの強さに閉口しそうになりましたが、情景や物の表現は非常に丁寧に描かれていますよ。 読み進めていくごとに、ビジュアルがぶわーっと目の前に広がっていくんだよね。
そういう意味だと結構わたし好みの作者なのかしらん。<感染ってるwww

そんな私の気に入った一文。

もちろん、ラム以外のカクテルも興味深いので、私はそれらとも積極的に飲みつ飲まれつの契りを交わします。 ついでに言えば、カクテルだけにとどまらず、お酒というものとは積極的に触れ合っていきたいと常に念じています。
酒飲みとはかくあるべし、かヽ(´ー`)ノ

ちなみに読み終わったのが新幹線の中!
この作品の舞台は京都! 先斗町(ぽんとちょう)!

ならば行くしかあるまい!ヽ(`Д´)ノ俺によーし!おまえによーし!

と、いうワケで先斗町♪
この細い路地を、あれやこれやの酒飲みたちが練り歩いて行ったワケだヽ(´ー`)ノ今日はすっごく天気がよかったので、先斗町散歩には絶好のタイミングでした!

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2007年3月18日 (日)

ネコソギラジカル (中) (下)

「────殺して解して並べて揃えて晒してやんよ」

ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS橙なる種/西尾維新 [講談社]

うおーい!
赤き征裁≪オーバーキルドレッド≫ VS 橙なる種≪だいだいなるしゅ≫とかサブタイ打っときながら、ソッコーでやられてねえか人類最強ぉー!?

いささか展開に不満の残る中巻ですが、それでも後半の流れは秀逸!
なんか、こう、中だるみを防ぐために投入されてるキャラとかいるなぁーとか思わなくもないけど、後半の畳み掛けるような展開には、否応なくカタルシスを感じる事ができるでしょう!

そして最後に明かされる衝撃の事実が最終巻への期待を煽ります!
ああちくしょう、最後まで付き合うぜ!


ネコソギラジカル (下) 青色サヴァンと戯言遣い/西尾維新 [講談社]

最終巻!
うおう、『クビキリサイクル』からこっち、相当な数張り巡らした伏線が、かなり回収されないまま終わってしまいましたよ(;´Д`) このストーリーならばハッピーエンドもバッドエンドもどっちでも構わないよなぁ...と思っていたのですが、意外も意外、メチャクチャフツーのハッピーエンドになってました。

今回はそれほどカタルシスを感じる展開はありませんでしたが、今まで読み続けてきた身としてはこの大円団、なかなかに嬉しかったりもします。


世界の終わりは見れなかったけど、物語は破綻しなかった。
この一点において、西尾維新という作家を評価できると思う。

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2007年3月15日 (木)

ネコソギラジカル (上)

最終章!

ネコソギラジカル (上) 十三階段/西尾維新 [講談社]

「戯言シリーズ」最後のストーリーは、全3巻構成になってます。
これまでの総集編、そして終わりに向けての準備編と言った感じで、誰も死ななければ激しい浮き沈みもなし。この作者にしてはえらい淡々と書いているため、ちょっと物足りないと言う人もいるでしょうね!


ミステリ要素は完全になくなったように思えますが、私の見立てだと、タダ一つ「入れ替わりトリック」が使われているような気がするなあ。まぁこの辺は中巻か下巻で明らかになっていくんでしょう! ちょっと楽しみー。


そして今回のベスト台詞!
闇口崩子(やみぐち ほうこ)13歳のクールな一言。

「今日のためのおはようと明日のためのおやすみを言いたくて。闇口崩子、これで通算七度目の、戯言遣いのお兄ちゃんのお見舞いにやって参りました」
死ぬ

いいなぁ、こういうセリフをサラッと女の子に喋らせる西尾維新は素晴らしい(笑)

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2007年3月10日 (土)

ゼロの使い魔 (10)

ゼロの使い魔 (10) イーヴァルディの勇者/ヤマグチノボル [メディアファクトリー]

うまい。
実のところ、本シリーズのストーリーとしておいしいポイントは過ぎたかなーとか、風呂敷を広げすぎたからこれからグダグダなのかなー、と思ってなかなか手が出なかったんだけど、そんな心配はまったく不要!な最新刊でした。

本当はブルブル震えていたい状況にも関わらず、勇気を奮い起こして戦うサイト。貴族としての心のあり方を獲得し、凛と振舞うルイズの心意気。それらを中心とする人物の内面描写が秀逸でした。


だが一番笑ったのは巻末の作者あとがき。

主人公は登場人物のすべての女の子と恋をせねばならない、とは二十一世紀の作家、ヤマグチノボルの弁ですので、ぼくはこれを踏襲したいと思います。というか登場人物、押しなべてヒロインズは、ぼくの欲求の代弁者でありますので、つまりは恋をしながら書いていますので、そうならざるを得ない。 キモい?バカいうな!常識です。
ワラタ ホント、アホやなぁこの人。<ホメ言葉

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2007年2月18日 (日)

夜市

夜市/恒川光太郎 [角川書店]

参考 : 第12回日本ホラー小説大賞受賞作「夜市」恒川光太郎

傑作!

なんと美しく、なんと幻想的で、なんとビジュアルに訴えてくる作品だろう。
いかにもプロトタイプ的な「異世界へ紛れ込む」展開が始まったと思ってたんだけど、途中から一気に飲み込まれた。私の目の前には夜市が広がり、その幻想的な風景に浸るのもつかの間、後半の圧倒的な展開にすっかり打ちのめされてしまいました。


久しぶりに、映像化を望む作品の登場だ。


そんな「夜市」も素晴らしいけど、あわせて収録されている「風の古道」も圧倒的な物語力が魅力の作品! これを読んだ瞬間、ああこの人は他の作品も追いかけるだけの価値がある!と確信しましたよ。

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「綻び」という言葉には、私を惹きつけてやまない魅力があります。
それは日常に溶け込んでいて普段は気づかないんだけど、気づいた瞬間に一気に風景が逆転するような......そんな危なっかしいイメージがあります。でもそんな日常って、割と私たちの足元に影を伸ばしていたりするものなのかも。


なんてね。

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2007年2月 3日 (土)

半分の月がのぼる空 (8)

半分の月がのぼる空 (8) another side of the moon―last quarter /橋本紡 [メディアワークス]

最終巻!

前巻同様、4つの短編から構成されており、泣いても笑ってもコレが最後。
大円団で幕を下ろす『雨 (後編) fandango』は、まさに半月ワールドのフィナーレを飾るに相応しい作品!なんですが、なんでコレを最後に持ってこないかなー!読む順番間違えたー!(;´Д`) 構成にやや難アリ、です。

個人的には、里香の内面を描いた『君の夏、過ぎ去って as the summer goes by』は良かったです。
他の短編はねー、ちょっと冗長で好きになれなかったかな。

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2007年1月27日 (土)

半分の月がのぼる空 (7)

全6巻で終わりだと思ってたのに、まだ続いていたなんて!!(;´Д`)
年末年始用に買っておいたんですが、やっと読めました。


半分の月がのぼる空 (7) another side of the moon―first quarter/橋本紡 [メディアワークス]

書下ろしを含む、4つの短編+αで構成されている番外編ですね。
特別な事件もなく最後まで淡々と進んでいくだけに、なんだかアッサリした読後感。 ああでもこの空気とか繊細な「間」こそが、「半月」シリーズの旨みだと再認識しました。

一番気に入ったのは『 君は猫缶を食えるかい? a cat never die 』。
こいつだけ無性に気になって読み直してしまった。まさか猫缶からここまで切ない話に膨らんでいくとは、誰が予想できただろうか(笑)

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2007年1月21日 (日)

陰摩羅鬼の瑕

やっと、やっと、やっと読み終えた!!! その驚きのページ数、なんと1200オーバー! なに考えてンすかアンタ─────!と怒りそうになる量ですヨ!


文庫版 陰摩羅鬼の瑕/京極夏彦 [講談社]

たしかに冗長、長ったらしいことこの上ないですが、私にとっては数年ぶりの京極作品ですので楽しんで読めました。
相変わらずペダンチック(pedantic)ではありますが、難しい言葉で煙に巻いたりせず、確かな調査をベースとして紡がれるこの作品世界は、流石だと言わざるを得ません!


実は犯人もトリックも早いうちに明らかになっちゃうんですが、この辺りかなり意図的なんでしょうね。
この作品は「誰が何をしたのか」よりは、「事件が発生するための舞台装置は何か」というところを推理していくのが、真相に至る近道なんでしょう。
うん、実はこのタイプのミステリは大好きなんですよね!


「匣」や「理」には及ばないものの、かなり好きな作品でした。
ラストが衝撃的すぎる...!

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2006年12月27日 (水)

ヒトクイマジカル

ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹/西尾維新 [講談社]

西尾維新「戯言遣いシリーズ」5作目。
気がないそぶりをしつつも、バンバン女性陣にフラグを立てまくる戯言遣いの脅威は止まらず! 今回も同居生活から始まったと思いきや、女性を伴って女性しか居ない研究所に突撃リポート! おまえは一体何を研究しに行くンだッつーの!なんてツッコミを入れつつも一夜明けて目が覚めたら全員死んでました。

(゚Д゚)ポカーン


個人的にはかなりの傑作!
惨劇の惨劇たる惨劇具合としては、まさに極上。以前からそうだけど、キャラへの感情移入が激しくなってきた頃に一気に殺す、こういう展開は涙腺を刺激するのでやめていただきたい!!(;´Д`)

そしてついに、ミステリ風味は一気に減退しました。
物語的にも大きな転機を迎えることになり、終焉に向かって一気に転がる用意が整ったといえるでしょう。

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2006年12月 9日 (土)

サイコロジカル (上) (下)

サイコロジカル〈上〉兎吊木垓輔の戯言殺し

サイコロジカル〈下〉曳かれ者の小唄

西尾維新「戯言遣いシリーズ」3、4作目。
<戯言遣い>いーちゃんは相変わらず謎のフェロモンをムンムンさせているようで、難攻不落とも思われる女性群にどんどんフラグを立てていく様は天晴れというか、お見事というか、いつもどおりというか、ええと......なんていうか......最悪ですね!!誰かこいつを止めろよ!!ヽ(´ー`)ノ


やたらめったら伏線を張り巡らすところも、得体の知れない言い回しを乱発するところも相変わらずで、それ故に嫌いなひとはまったく受け入れられないのが本シリーズの特徴であります。しかしながら決してペダンチックな文章ではなく、解読可能な語彙数の中で言葉遊びをしているような印象、その辺が私の好みに合致しているんだろうなァ。


ところでウワサでは前3作でミステリ路線は終了、と聞いていたのですが、なかなかどうしてミステリミステリしてるじゃないですか! これ、ヘタしたら今までで一番ミステリらしいんじゃないの?と思うんですがどうでしょうか。

クビシメロマンチストに続いて、お気に入りです。

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2006年11月18日 (土)

クビツリハイスクール

クビツリハイスクール ―戯言遣いの弟子/西尾維新 [講談社]

いわゆるミステリモノにおいては、メタな表現として「そこに探偵がいるから事件が起こる」なんて事も言われるもんですが、それは本書における主人公、傍観者であり逃亡者である戯言遣い・いーたんも例外ではなかったりします。

しかしそんなことには関係ねえ!とばかりに出会う女子たちを片っ端から恋に落としていく狂気のハンニバル・いーたんの毒牙は、ついに<学園>の少女たちにも伸びていく!キャー!逃げてー!志村逃げてーー!!!ヽ(゚ロ゚;)ノ

純粋培養の少女たちは、戯言遣いの魔の手から無事逃げおおせるか。
ハラハラドキドキのシリーズ3作目。


あ、密室のトリックは簡単でしたよ!
簡単だっただけに、これでミステリ路線も最後かーと寂しい気持ちになったり。

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2006年11月10日 (金)

半分の月がのぼる空 (3) (4) (5) (6)

半分の月がのぼる空 (3) wishing upon the half-moon/橋本紡 [メディアワークス]

いよいよ里香の手術が施され、ストーリー的にはまさに山場!
成功確率はきわめて低く、しかし手術しなければ身体が持たないという極限状態において、なお凛と振舞う里香の姿は美しい。相変わらずグイグイ読ませて来るんですよ!一旦読み始めたらあっという間にページが進んでしまう...!


そんな今回は「チボー家の人々」で使った恐るべき仕掛けがっっ!
ああっ、チクショウ!里香はいい女だなコンチクショウ!ヽ(´ー`)ノ

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半分の月がのぼる空 (4) grabbing at the half-moon/橋本紡 [メディアワークス]

里香を失うなんて考えられなかった。そんなことがあれば世界が崩壊すると考えていた。だが訪れた未来では思い出が風化し、里香への思いが風化し、でも決して楽しくないわけじゃなくて......。そんな未来を一瞬でも垣間見た裕一が選んだ選択肢とは。泣き出して、ぼろぼろと涙をこぼして掴んだ気持ちとは。


素晴らしい出来です。
ストーリー的にはこれで完結にしちゃってもいいくらい!もぉほんとにヤバいな!
クライマックスからエピローグへの流れなんかちょっと凄かったな...かなり感動した。

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半分の月がのぼる空 (5) long long walking under the half-moon/橋本紡 [メディアワークス]

お互いの気持ちも確認した。訪れるであろう未来への覚悟も固まった。そうして得たゆるやかな日常の中で、失った者と、これから失う者が向かう先は。里香と裕一の結末は。

Gooooood!
ほんっっっと何気ない日常なんだけど、今日、あるいは明日突然終わりが来るかも知れない日常でもある。だからこそ一瞬一瞬を大切に生きる二人の姿に感動を禁じえない! ラストシーンでは1巻の最後にあった伏線を回収するんですが、それがまぁた青臭い!青臭い!こっ恥ずかしくて部屋の中をゴロゴロ転げまわってしまいそうです...!!

これで本当にハッピーエンド。
純粋にその事実が嬉しい。

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半分の月がのぼる空 (6) life goes on/橋本紡 [メディアワークス]

里香が、制服を着て、学校に通う。
なんてこと! このシチュエーションだけで顔が緩んでくるなんて...!!!

だけど大事なのは、彼らが相当の覚悟で手に入れたからこそ、なにげない日常に意味があるのではないという事。本来、おもしろくてもつまらなくても、楽しくても悲しくても、そんな「くだらない日常を積み重ねることが出来る」こと自体が幸福であると。そういうことなのでしょう。

これで正真正銘、完結!
まさに大団円にふさわしい巻であり、非常に満足度が高かったです。

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2006年11月 4日 (土)

半分の月がのぼる空 (2)

半分の月がのぼる空〈2〉waiting for the half-moon/橋本紡 [メディアワークス]

相変わらずテンポよい文章でサクサク読めます。
やっぱり1時間で読めるのがびっくりだ。

さて前半のドタバタ恋愛劇なんてのは、ノリが軽いこともあってつまんねーなとか思ってたんですが、後半になってやっと重いテーマが見え始めてきたかな、と。

今回は作中で宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を取り上げているんですが、カムパネルラとジョバンニを、里香と裕一にダブらせていく辺りはちょっとゾクゾクしました。そのうち「銀河鉄道の夜」も読みなおしてみるかなー。

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半分の月がのぼる空 (1)

半分の月がのぼる空 (1) looking up at the half-moon/橋本紡 [メディアワークス]

ボーイ・ミーツ・ガールもの。
友達が貸してくれなきゃまず手に取ることもしなかっただろう(笑)

入院した少年が、ある日同じく入院している少女と出会う。少女は思い病気を患っており......と、これだけでストーリーは完璧!ヽ(´ー`)ノ 文体もやわらかく、小気味よく改行されているので非常に読みやすかったです。つうかまさか1時間で読めるとは思わなかった。


ただ、扱ってるテーマはすごく重い筈なのに、病気も、死も、どことなく軽い。
それが唯一気になったポイントですが、前述したようなテンポの良さと、心理描写が丁寧に描かれているところが気に入りました。

たぶん「ええ話や(´Д`)」系だと思うんですけど、これがバッドエンドになるのかハッピーエンドになるのか微妙に気になるので、2巻以降に突入します。

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2006年11月 3日 (金)

空の境界 上

空の境界 上/奈須きのこ [講談社]

50万部以上売れたんですよね?
「月姫」や「Fate stay/night」などのゲームが好評だったシナリオライターの作品。


つか私、「月姫」とか好きだったんで割りと期待してたんですけどね。

よくペダンチック(pedantic)と揶揄される文体も、まぁ小難しい文章なのは今更だしなぁとか思って最後まで読んだんですが、とにもかくにもストーリーに全くのめりこめなくて......小説というよりゲームに近い感覚だと思うけど、ゲームというには表現過剰・文体の難解度過剰という気がしました。


残念ですが、上巻で脱落(;´Д`)

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2006年11月 2日 (木)

クビシメロマンチスト

クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識/西尾維新 [講談社]

西尾維新「戯言遣いシリーズ」2作目。
天才の集まる孤島から日常のキャンパスライフへと惨劇の舞台を移し、戯言遣いを中心とした人間関係を描いていきます。


それにしてもこの作風、たぶん学生の頃読んでたらハマってただろうなぁ!と思わせるデカダンスっぷりですよ。周りにゃ人類最強だの殺人鬼だのクビシメるロマンチストだの、性格ブッ壊れた人間だらけで死体もワンサカ、何が「青春エンタ」だコノヤロウな感じですけど、こりゃ面白いわ。人気が出るのも頷けます。

ともすれば戯言遣いなんて「人間失格」以上に人間失格だし、ドライだけどドロドロした発言や心理描写で暗い話になりそうなもんですが、そこを良い感じでライトにしているのが殺人鬼・零崎の存在でしょう!ストーリー的にはまったく存在意義がない彼ですが、そんな零崎と戯言遣いのやりとりは本作で重要な位置を占めていると感じました。


しかし本格的にミステリ要素がなくなってきたな(笑)

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2006年10月27日 (金)

クビキリサイクル

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い/西尾維新 [講談社]

もうコレに関しては色んなところで語りつくされているので、今更私が紹介するまでもないんですが、西尾維新「戯言遣いシリーズ」1作目です。


実は最初ね、コレってメタミステリだと思い込んでたんですよ。で、なおかつライトノベルだとも聞いていたので食指が動かなかったんですよー。
でも読んでびっくり、ミステリですらねえ!(笑) いやミステリはミステリなんだろうけど、もうファンタジーと割り切ってかからないと騙されまくりますねー。

んで、基本的にブッ飛んだキャラ設定やなー、と思って読み始めたんですが、実はその設定があるせいでナゾの推理に制約がかかる! それぞれが非常に有効な舞台装置として作動しているのがやっかいなんですよ。 そういうの、ドラマツルギーとか言いましたっけね、なかなかよくできてると思いました。


ま、そんな堅苦しい事は抜きにして楽しめると思いますよ!
私の希望としては、三つ子のメイドさんである「ひかり」「あかり」「てる子」をもちっと前面に押して欲しかったかなー! 特にひかりさん! この人を攻略するためのフラグはどこで立てることができますかね? <できねえよ

ほら、私、「月姫」では翡翠より琥珀さんの方が好みですしー。

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2006年7月17日 (月)

涼宮ハルヒの憤慨

涼宮ハルヒの憤慨/谷川流 [角川書店]

本シリーズのヒロインが長門有希であることは疑いようもない事実だヽ(´ー`)ノ
今回はその長門のあっかんべーが表紙であり、表紙をめくってみれば実はちょっと前かがみで舌を出していることが判明、いやがおうにもボルテージが上がろうというものですよ! いやっ、ちょっ、俺も前かがみになってよろしいでしょうか?(最低だ

今回はとくに大きな事件というものもなく、まったりペースで物語は消化されていきます。

しかしながら「編集長★一直線」で見せるような各キャラクタの深層心理は非常に面白く、またキョン独特の「喋ってるのか考えてるのかよくわからん」文体もあいかわらずイイ雰囲気を出してます。
そろそろ次は長編でしょうか。

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マリア様がみてる 仮面のアクトレス

マリア様がみてる 仮面のアクトレス/今野緒雪 [集英社]

"平成のサド公爵"こと祐巳の野望は、瞳子を追い詰めるのみならず学園全体を巻き込んだ大騒動へと拡大していった。悪辣な罠により翻弄される乙女達は、次々と祐巳の元へ引き寄せられていく。そんな疑心が疑心を生む中、<戦闘狂>由乃と<銀杏姫>志摩子は公爵の野望を打ち破るべく、生徒会選挙への立候補を決めるのだった……!!


嘘。

えーと、編集部の悪意すら感じる「姉妹の契約」引き伸ばし作戦ですが、そろそろ読むのがつらいです。
それぞれのキャラクターの成長は描かれていますが、なにぶん本筋の流れが遅くて遅くて...
次も読むかは微妙です。

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2005年1月19日 (水)

煙か土か食い物/舞城王太郎

煙か土か食い物/舞城王太郎 [講談社文庫]

最近色んなトコで舞城王太郎の名前を耳にしてて、気になって読んでみたー。
まずタイトルがすごく気に入りましたよ。
なんかゴロ悪くていい感じです。 <ホメてるのか?

ミステリと捉えるにはあまりにもナゾを楽しむ余裕もないワケで、割とムチャクチャな展開が続いていきます。 しかしながらそれを支えるのが、みんなが特徴としてあげるドライヴ感たっぷりに叩きつけてくる文章、文章、文章!
うーん絶妙なバランスだねー。

賛否両論の多い作家ですけど、たまにはこういう小説もいいかと思うよ。
クライマックスやら、ラストやら、全編通してライトノベルみたいなノリですけどわたしは好きです。

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