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2007年11月 7日 (水)

赤朽葉家の伝説


大満足!
「桜庭一樹」という名を要チェック作家リストに加えることが脳内閣議で決定しました。

赤朽葉家の伝説/桜庭一樹 [東京創元社]

読み始めたらあっという間!

赤朽葉万葉が空を飛ぶ男を見たのは、十歳になったある夏のことだった。

から始まる鮮烈な冒頭は、いま読み直しても印象的! 魑魅魍魎を始め、神秘的なものや怪異がまだ世間に浸透していた「最後の神話の時代」から、赤朽葉瞳子や我々の生きる現代まで、たった半世紀でここまで時代は変わるものか!と驚きながら、ぐいぐい物語に引っ張られる感覚を楽しむことができました。

そして素晴らしいのは文章の彩る表現力。
山陰の山奥、鴉の濡れ羽色をした髪、赤朽葉、製鉄所の風景など、どのシーンにおいても、その風景が強烈な「色」を伴ってイメージできるんですね。 幽玄な雰囲気であったり、時にドロドロしていたりするんですけど、トータルで見れば、やはり美しい。


祖母の時代も、母の時代も、過ぎればみんな「神話」となっていく。それは現代から未来を生きる我々であっても例外ではないのでしょう。 今ここに感じる未来への期待も、変化していくことへの不安も、後の時代から見ればキラキラした美しいものに見えるのかもしれませんね!

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